リードタイム
製品を発注して、倉庫又はお客様にお届けするまでの時間(リードタイム)はコロナ禍以降劇的にかわりました。昨今はロシアのウクライナ侵攻や上海のロックダウンなど、こちらではどうする事もできない要因も加わっているので、どのような製品が影響を受けるかを予測する事は非常に難しくなってきております。
特に輸入品に関しては、原油ナフサ価格、為替、船/航空運賃、世界シェアが高い国からの供給不安、その影響からの代替品への殺到、港の混雑状況、特定原材料・部品の不足、寒波やハリケーンによる被害、ストライキ、紛争など、様々な要因が関係しているのですが、複数の情報ソースから最終的な判断をするようにしております。
現在の状況下においては、お客様に了解をとり、出来る限りの範囲で在庫をする。加えてお客様にも在庫を持っていただく事をすすめております。必要なものを、必要なときに、必要な量だけつくるという「かんばん方式」とは相反する方向性ですが、現在の状況を戦時下ととらえれば、出来る限りの在庫を持っておく方が、工場の稼働を止めることなく動かす為には安全策だと感じます。
ただし、情報がはやく入った先は同じ事を考える為、メーカー在庫が急激に減る事で、生産計画にくるいが生じ、こちらが問い合わせた時には一歩遅く、アロケーションが行われるか、入手が困難になってしまう可能性もあります。リードタイムに影響を与える可能性がある情報は、逐次パートナーのお取引先様へ早めに伝えるコミュニケーションが必要と感じます。
原料、副原料、部品、部材1つが手に入らない為に、大手自動車メーカーの生産がストップする時代です。サプライチェーンに関わるすべてのメーカー、商社の総力戦で情報収集、調達活動、在庫ストック等を行う事が不可欠だと感じます。