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物の価値は誰が決めるのか?

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公開済み by 福永芳顕 -U174の 社長独言/備忘録 · 火曜日 27 5月 2025 · 読了時間 1:00
Tags: 物の価値誰が決める経済学価値観市場社会文化消費者供給と需要意識
政府が今後随意契約方式で放出する備蓄米の店頭価格に関して、 1800円~2000円/5kg程度とする方針を政府は明言しています。

政府が実施した備蓄米3回目入札の落札価格平均は、消費税抜きで60キロあたり2万302円
10.164万トンの落札だった為、総額34,391,588,000円(税別)になります。

また、政府は備蓄米に関して今後60キロ当たり平均税抜き1万700円で毎日販売すると明言されていた為、契約事とは言っても、落札者は、60キロ当たり9,602円、総額16,265,788,000(税別)高く買ってしまった計算になります。あまりにも理不尽です。この部分に補助金が投入されるのかどうかはわかりませんが、市場価格を無視する形で価格が形成される事は、望ましい事とはいえません。他の食糧価格は、為替・需給のバランスなど様々な要因で価格が変動しております。3回目落札分の出荷が始まっていないようであれば、3回目の入札は無かった事にするか、契約金額を平均税抜き1万700円にするのがフェアな事だと思います。随意契約が20万トン超で一時休止となっているようですので、さてどのようにされるのか、、、

今後予想される事(私見)ですが、
3回目落札分の備蓄米に関して、落札者から米穀卸商への売り渡し価格の契約が済んでいるとすれば、薄利でも販売しないと米穀卸商の方で不良在庫となってしまう為、赤字覚悟で早めに捌く事を考えると思います(契約が済んでいない場合は、落札者が同様の事を考えるかもしれません)。しかしながら、消費者は価格が下がるまで待つという心理がはたらくので、2000円/5kgの古古古米が店頭に並ぶまで待ちます。その為、今週は店頭のコメ在庫が減らないという現象がおこり、次週から一斉に出てきた古古古米から在庫が無くなっていきます。コストを落としたい外食産業の方や、高い在庫を持ってしまった市場プレーヤー(転売ヤー含)がkg単価を落とす為に買い占めを行う可能性もある為、思ったよりも早く無くなってしまうのではないでしょうか? 勿論、新しい米の方が美味しかったと認識する層もあるかと思います。(第1回/2回落札分の備蓄米末端価格が、今回放出される備蓄米末端価格に近付いていく可能性があります。) 不良在庫として残ってしまった簿価が高い古古米/古米に、今回の簿価が安い古古古米をブレンドして、2000円台半ば~3000円台半ばの価格帯を形成した商品が一時的に出てくる可能性があります。(次の段階)あるいは、店頭やネットに2000円/5kg前後の商品が無くなった時、政府は更に備蓄米を放出するのでしょうか? 食糧安全保障の問題を解決する名目で、一時的に米国産米を購入して今回放出分のカバーをするという事はないでしょうか?(入札で得られた総額16,265,788,000(税別)を購入費用にあてる) 必要であれば無制限に備蓄米を供給すると言われていますが、これまでに31万トン(集荷業者の集荷数量が前年産に比べて31万t減少しているという根拠で入札数量が決定された)を放出して今回随意契約で21万トンとすると計52万トン、備蓄米は91万トンだったので、残り39万トン 約1.5ヶ月分の需要量が、半月程度まで少なくなっています。残りを放出してしまった時に、有事が起ってしまった場合、だれが責任をとるのですか?(だれも責任をとれません。) コロナ禍をはさんで、海外から原材料が入って来ない為に業務に支障をきたすケースを何度かみてきました。現時点の備蓄米の在庫ポジションでは、少々高くても国産米が手に入るのであれば、私自身は有事に備えて米の備蓄をしておきたいという考えです。(国民1人あたりの米の消費量は2020年で50.9kg/年)随意契約21万トンは約10日間の需要量、残りの備蓄米39万トンとあわせれば約1ヶ月の需要量、6月~店頭に並びすべての備蓄米が放出されれば、最悪国の備蓄米は6月中にゼロになります。

また、今回の販売政策は既存の販売ルートを飛ばすという事になる為、該当する会社に関しては、極端な話をすれば売上が無くなるという事になります。(物流、倉庫、パッキング他)この影響で廃業する企業が出ないよう配慮していただきたいです。 

前回のブログで少しふれました堂島米平均の価格ですが、5/27時点 2026.4価格で31,000円/60kg 出来高、取組高も次第に増えてきているように思います。上記の事を考慮すると、政府主導で米の価格が一時的には下がっても、国産米の現物が足りない状況にて価格は徐々に上がってくるのではないでしょうか?(投資をされる方は自己責任でお願いします。)

手取りを増やすという重要な議論が、末端の米価を下げるという議論にいつの間にかすり替えられているように感じますが、いったいだれが得をするのでしょうか? 余談ですが、米将軍徳川吉宗の就任当時、米価は約333円/kg 元禄時代のハイパーインフレで約733円/kgです。当時、米価の決定権をもちたい幕府は、町人が自由に価格を決める米相場を目の敵にしていました。徳川吉宗は、1721年に米相場を止め、2年間で米仲買人101人を処罰、新田開発をして生産量を増やす取組も行いました。米価の上昇により節約志向が高まり、消費が落ちた為米価が下落、他の物は下がらない事と米本位制だった為、生活は増々苦しくなりました。その為、江戸商人に対して1722年条件付きで米市の設立を認めました。その後、大阪商人の抵抗により、1730年8月30日 江戸南町奉行大岡越前守は堂島以外の米市を禁止し、運営関しては幕府は一切口出しせず、自由市場であることを明言しました。
3回目の落札価格が338円/kg 歴史は繰り返すと言いますが、シナリオライターがいるのではないかと思わせる筋書きです。


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